多くの人が毎日何気なく行っているシャンプー。
液体シャンプーがなかった時代、昔の人はどうやって髪を清潔に保っていたのでしょう。
時代の変化とともに広まっていた日本のシャンプー文化を見ていきましょう。
シャンプーの歴史
シャンプーといっても、もちろん昔は液体シャンプーなんて存在していません。
それ以前に、髪を水で洗うという概念がなかったのです。
平安時代編
年に1回程度、米のとぎ汁で髪全体を濡らして洗っていました。
臭い消しの為にお香を髪につけるようになったのもこの頃からです。
江戸時代編
1800年(江戸時代後期)頃から、1ヶ月に1度くらいの頻度で「ふのり」などを使った洗髪が行われていました。
シャンプーの代用品 |
・ふのり・うどん粉・粘土・卵の白身・椿油の搾りかす |
熱湯で溶かしたふのりに、うどん粉を溶かし混ぜたものを熱いうちに髪に揉みこみます。
その後お湯で流すとツヤが出て、臭いが無くなるというシンプルなものでした。
明治時代編
1890年(明治中期)になると洗髪用の石鹸が発売されます。
そして、庶民でも手に入れることが出来る安価な石鹸が流通し、髪や身体を石鹸で洗うようになったのです。
昭和編
昭和元年に発売された「モダン髪洗粉(植物性シャンプー)」に、初めて「シャンプー」という言葉が使われています。
1950年(戦後)頃までは、洗髪は月に1、2回。
シャンプー出来ない時は、とかして髪の汚れなどを落としたり髪を整え結うなどしてまとめていました。
シャンプーは内風呂と共に身近な存在に
それまでは銭湯で風呂に入ることが一般的でしたが、1960年代家庭用の内風呂の普及によって一気に洗髪頻度が上がります。
それによって液体シャンプーも普及していきました。
毎日シャンプーするようになったのは、ごく最近の事と言えるでしょう。
日本のシャンプーの歴史、昔の人は頻度が少ないなりに工夫を凝らした洗髪をしていましたね。
実はシャンプーの歴史はその時代時代の髪型(ヘアカット)の歴史と連動してみても面白いんです。
これから、どんなシャンプーの時代がやってくるのか楽しみです。